[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
日記タイトルとは一切関係ない。
余裕で誕生日過ぎましたが、トーカちゃんおめでとうね。アヤト君初めて描いたね。
******************
「桐島、部活やめるってよ」、「みなさん、さようなら」の2本を見ました。
どっちも素晴らしく面白かった!非社交的なうじうじした人間にはぶっ刺さる事間違いなし。
どっちの作品も、大切な人が悲惨な死に方した等の分かりやすい陰鬱さじゃないんだけど、ずっとひっそりと漂う緊張感と薄暗い物語の雰囲気。
それでも、どシリアス過ぎないので見やすくて良かった。
以下長文で、ネタバレ含むため続きで感想。
「桐島、部活やめるってよ」を見た。面白かった!
前情報知らずに観たので最初の方、名前と顔と関係が分からず大変だった。というか、桐島って象徴的な登場しかしないのね!カースト上位のリア充系の誰かが桐島なのかと、片っ端から予想してたら全然違った。
学年の中心人物が学校来なくなっただけで今まで均衡を保って平和に見えた人間関係がグチャグチャになる、という状況が意味分からんどないやねんな、と最初思ってたけど全く不自然さが無くちょっとずつ壊れていく様子が凄くて恐怖を覚える。何かおかしくなってるのは分かるんだけど、少しずつほつれていくから少しずつ絞められていく様相が上手くてね!息苦しい緊張感があった。
あとね、非リア充系リア充系の格差が超リアル。文化系が体育系に意見できないで、仲間内でボソボソ言い合うとかね、ホントリアル。
いけてないグループだった私は前田君に感情移入をモリモリしました。前田君ほど行動力の無いから、映画部後輩ぐらいがベストポジション。
クライマックスの「謝れよ」から涙腺崩壊した。あの弱者が立ち向かう心強さ。ボソボソ喋ってただけの存在だったのに、関係の変化が彼を強くしたんだなぁ!と感動が一気に押し寄せる。今までの根暗感の蓄積も上手かったんだろうね。
あとリア充グループの元野球部の人も主人公っぽかったのね。最後の方でやっと気付いた。
個人的な想像だけど、物語後はヒロイン?のかすみ?さん(色々とうろ覚えですみません)は前田君の勇姿をこれから定期的に思い出されて、今の彼氏と比べてしまうんじゃないかなぁと思う。前田君はかすみさん?が好きだった人に変わって、褒められたりすればもちろん嬉しいんだけどこの人の為に良い作品を撮ろうといった姿勢は無くなりそう。
この妄想書いてて思ったんだけど、この映画ほとんどの登場人物が失恋してるのに爽やかな終わりですごいなぁ。
映画「みなさん、さようなら」も観た。
こっちはアレね、もうずっと重い。最初こっち見たので、2本目が若干しんどかった。台詞の内容とか、彼女と別れるとか事柄自体は結構とっつきやすいライトな感じなのに、主人公が団地から出ないという話のベースに根付いてるからずっと緊張感があった。彼女と別れる原因が主人公の人間性そのものの否定にみえるから見ててハラハラしてしまう。
序盤は、団地に住み続けたいという変なこだわり持ってるだけの主人公のコメディなのかと思ったら、中盤から一気にヘビーな内容になっててびっくりした。
主人公の不器用というか滑稽にみえる言動行動が、過去と関わっててそれが生きる原動力と執着になってる異様さと悲壮さ。生き方が変なんじゃなくて分岐が見つけられなかっただけなのが痛々しくて感情移入しちゃう。
周りの人物たちの変化がまた切なかった。誰かが悪いとかじゃなくて、そうなっちゃったんだという移り変わりがね…、悲しくてね…。
友人の変化は本人にとって新しい道なんだけど、主人公からしたら拒絶や否定に見えちゃう切なさ。友人の園田君に至っては純粋に悪化なんだけども。園田君のところ怖かった。
今までの閉塞感の描写がしっかりしてるからこそ、終盤クライマックスの対決シーンは燃えるし泣けた。主人公が世界を打ち破る爽快さと達成感が素晴らしかった。
両作品に言えることだけど、演技が上手いからなおさら物語に入り込んじゃう。特に「みなさん~」の主人公悟役の方の挙動不審さが凄かった、喋り方がもう本当にリアル。演技の不自然さじゃなくて、コミュ障の不自然さなんだよ凄い。
鑑賞の後味スッキリな気持ちの良い成長物語だった「みなさん~」も良かったし、これからの変化が希望に見えるけど多くを語らない「桐島~」も良かった。あかんエンディング思い出したら泣きそう。